「ふあー……かっくん~…」
「よしよし…とりあえず泣くな。興奮すると熱上がるぞ」
「うあーんっ…」
「ん? 大丈夫だっつーのに。なんかいいもんもらえるんだろ?」
「うん…」
軽く握った左手を口元に当て、涙目で見上げられる。
あどけなさの影に妙な色気を感じ、不覚にもちょっとドキッとした。
「…俺もいてやるから頑張れ。な?」
「ふぇっ……」
「ほらほら! 大丈夫大丈夫。先生注射と点滴は自信あるんだぞ? 真裕ちゃん小さい頃すっごい練習したからね」
「う~…」
医者とは思えないとっつきやすさ。
医者イコールとっつきにくいってわけじゃないが……子供の頃主治医だったせいか?
家族かなんかのように相当親しいらしいとみた。
「ほらほら。あめもあげるから」
「……」
あれもくれるこれもくれる。
他に人がついてないとできない。
……ほんっとーに幼稚園児だな病院では。
元々小学生か中学生みたいなのがなおさら幼くなる。
見た目が中学生並みだからな…見合うっちゃ見合うけど。

