―――……
「真緒っ真緒っ! 大丈夫真緒?」
「りんり……だいじょぶ~…」
全然大丈夫じゃない声でへらっと笑いながらそう返しながらも、俺の胸に頭を預けてぐったりとしている。
「真緒ーっ……ごめんねごめんね真緒?」
「ん…なんで…?」
あの二人を完全に無視して早々に学校を出ようとしている俺達。
花梨は、半分べそをかいていた。……あの花梨が。
いや、なんか……笑っちゃまずいんだろうけど笑える。
「あたしあたし……知らなくって…。それに大丈夫? ほんとに大丈夫?」
どんだけ心配なんだコイツはったく…。
まるで母親だな。……いや、分かる。気持ちは分かる。
真裕を相手にしていると、なんだか自分が親になったような気分になる。
「真裕、このままみわ先生のとこ行こう」
「やだ…」
「今日だけは聞かん。相当ひどいぞお前?」
元々あんだけ熱があったのに、それに加えてあんな全力の演奏をしちゃあ……体も参るだろう。
「んやだぁ……ふぁー…ん…!」
力なく泣きながら縋ってくる姿は、やっぱり妹かさもなくば子供か、そんな感じだ。
とても二つしか違わないとは思えない。

