今日出会ったばかりだというのに。
不思議なものだ。
もう、あたし……こんなに馴染んでる。
まるでずっと昔から友達だったみたいに、気軽に笑えるんだ。
あたしにしては珍しいよね!
満足げにふとりで頷きながら、指定された部屋に全員で向かう。
もちろん……星野楓はしっかり蓮くんに掴まれてる。
「……」
睨みこわー…。
「あ、そや! 真緒ちゃんあれにもなんかあだ名つけてーな」
「へ?」
あれ……。
指差された先を、指と共に辿る。
その先にあったのは、人。
星野楓という名の人。
あれ呼ばわり…しちゃうんだね。
そんなことすらどうでもいいというように、蓮くんを睨み続ける彼を眺めながら考える。
「……かえたん♥️」
「可愛い!!」
「…殺す」
んな物騒な…。
むっと口を尖らせていると、突然止まったしゅっちゃんの背中にぶつかった。

