――真緒(真裕)サイド――


かっくんの出ていったほうをしばらくじっと見つめていると、りんりんが急にふきだした。


「ぷっ…あはは! ほんっとそっくりねあなた達!」


「へ?」


大笑いしながらりんりんが指差しているほうを見ると、全く同じ格好で全く同じ目で全く同じ方向を見つめた……。


「……梨音」


…梨音がいた。


そういえば…梨音って、あたしよりかっくんが大好きだったっけ。

本当にペットって飼い主に似るんだね。


……?

あたしってかっくんが大好き?

……う~ん…そういえば。

へーそうだったんだ…。


「いややわぁ。梨音たんも真緒たんもアタシより楓のほうがええのねっ?」


「しゅっちゃん……もうそれやめたほうがいいよ…」


「……そお?」


うん。

ぜひそうすることをおすすめするよ。

嫌いになっちゃいそうだからさ。