いずれにせよ…だ。

これは真裕を貶めている行為に他ならない。

出るとこ出させてもらう。


それに、これがあの女の仕業ならなおさらだ。

言ったはずだからな。

次に何かしたら、俺も黙ってない、と。



「…つーわけだから俺は帰るぞまひ…真緒」


「え……なんで…?」


言うと同時に立ち上がると、ものすごく不安そうな顔で、今にも潤みだしそうな目で。

訴えかけるように見つめられた。


「大丈夫よ真緒。あたし達いるから、ね? 泣かないの」


「でもでも…」


「真緒たんアタシのこと嫌いなんやねっ。ひどいわひどいわっ」


「……」


…きっしょくわりぃ…。

でも助かった。

とんでもねぇバカ(別名花梨)と究極のアホ(別名修平)と涼しい顔した悪魔(別名蓮二)がいればまあなんとか…。


「じゃあな。明日来る」


「う、うん…」


真裕の頭に片手を乗せ、僅かに笑いかけて部屋を出た。