「……うーむ」
「いや、真面目に悩まんでええで?」
あれ、そなの?
「やっぱ真緒ちゃんて面白いわぁ」
りんりんに感心したように言われた。
やがて舞台に先生らしき女の人が立ち、マイクも持たずに叫んだ。
「今組んだグループでーっ、音合わせをしなさぁぁぁいっ! …以上っ!」
そんだけかいっΣ!
ていうかマイクマイク! ゼーゼー言ってるじゃん先生、大丈夫? てか誰?
思わず全力で突っ込んだ。
「天才は変人が多いいうけど、さすが名門だけあってせんせえも変わりもんが多いんやなぁ…」
「え? じゃあ蓮くんも天才なの?」
「真緒ちゃん真緒ちゃんどういう意味かな?」
いえ、別に変人とまでは。
ただ…。
「存在自体がナルシストっぽいっていうか…」
「ゆうたらあかんやろホンマのこと!」
…あ。
声に出てた?