――外に出ると、生徒だけでなく先生までもが集まってがやがやしていた。
「おい…。彼女が来るなんて聞いてないぞ?」
「私だって聞いていませんよ…。理事長の仕業ですかね?」
「あの藤峰真裕だぞ? いくら宝院とはいえ……復帰リサイタルなんてウチでやるか?」
「……すんのか?」
「しないけど」
そんな分かり切ったこと聞かないでよねかっくんたら。
「みなさんっ」
「え…!?」
間もなくして車の中から降りてきたのは、なぜかあのうっざい女だった。
「なんであの女が…?」
「ちょっと、まさかまた嘘ついてんじゃ…」
ざわつき始めた女の子達に、彼女は大声で言った。
「みなさん道をお開けなさいっ。藤峰真裕さんのお通りですわよ!」
……お通りですわよて。
どんだけえらいのあたし。
…じゃなくて藤峰真裕。
一体なにが出てくるのかと、一生懸命背伸びをして覗き込んだ。
―ガチャッ…

