聞くところによると、ここに通ってる生徒の九割は連携している高校から来ているそうなのだけど、想像のとおり、あの女もそこの出らしい。
そのときからやつの悪名は轟いていた。
例えば……。
「星野くんに近付くために、音楽界の大物何人か寝取ったって話よ」
…とか。
「金で買収したって話も聞いたわ」
…とか。
「そうやって得た権力で無理やり星野くんの許婚を名乗ってるのよ。信じられなくない?」
……とか……。
……。
「嫌! かっくん、まおの!」
「……は?」
……はっ…。
「えっほん。…そいで?」
「ああ……それで最悪なのがね…あの……これ言ってもいいのかしら」
ちらりとかっくんを一瞥しながら遠慮がちに問う彼女。
当の本人は全く聞いていなかった。
「なんかよく分かんないけどいいみたいだよ」
「そっか。じゃあ…」

