まあ世界の藤峰洋平ともなれば、相当金はあるだろうし…。
話聞いてりゃどうもだいぶ子煩悩みたいだし。
一人暮らしさせてんのが心配なんだろうな。なんせアイツだし。
俺だって真裕を一人で暮らさせるのは心配だ。
だからこそこうしてしょっちゅう上り込んでるわけだが…。
「だっからかっくん~!」
「うおっ…」
「琥珀を……あ、ご飯あげてくれたの? ありがと」
「お前な、急に出てくんなよ」
風呂から出てきたらしい真裕が突然背後から声をかけてきて、柄にもなく驚いてしまったり。
「ってそおじゃなくて…」
「早く飯食って行かねぇと、遅刻すんぞ」
「え? うそ! もうそんな時間?」
コイツ相手には……。
…ひたすらごまかすに限る。
そのうち忘れるまで。
「今日はー……和食にしよう」
…ほらもう忘れてるし。
こいつつかみどころのない分かりにくいやつに見えて、一度扱いを覚えると案外簡単だ。

