―で、一時間後。


「わぁーんっうそつき~!」


「静かにしなさいっ」


「やだやだやあだぁ!」


病院で治療に入ったあたしは、相変わらず泣きわめいていた。

だって痛いもん!

ちゅうしゃも痛いしあれもこれも痛いし…もうやだぁ!


「あれ? …やっぱり君…真裕ちゃん?」


「ちっがうもんまおだもん早く~!」


「ああ、やっぱり!」


ああん? なにが!

……ん? 今真裕って言わなかった誰か。


「あははっ。この騒ぎっぷり変わらないねぇ」


「はあ!?」


「あははっ。その逆切れっぷりも変わらないねぇ」


は? 意味分かんない。誰よこのおっちゃん。

いや、びょおいんの先生だってことは分かるんだけどなんであたしのこと知ってんのさ。

そんなのどうでもいいから早く終わらせてよね。