「いやっ……」
「これ…は…」
なんで? なんでこんな…やだ…だれが…?
弦が切れているとかのレベルじゃない。
本体まで切り刻まれている。
もう……復元は不可能だろう。
「せん…せい……」
先生……先生ごめんなさい…!
あたし、あたし…!
「なっ……なにこれ…!?」
「うわっ…ひどいことを…」
後から入ってきた三人も唖然とする中、あたしはバイオリンを抱きしめ先生の言葉を思い出していた。
『Mahiro…Penchons ceci sur vous.
(真裕…これは君に預けよう)
Lorsque vous vous trouvez un
jour sur vos propres pieds
(君がいつか一人立ちするときに)
Je me le rends et c'est une odeur.
(私のところに返しにおいで)
Donnons mon le mieux à vous alors.
(その時は、私のとっておきを君に渡そう)』
『Merci.Un professeur.』
(ありがとう。先生)

