「そんなことはどうでもいいから、真緒ちゃんはやく楽器取ってきなよ」
蓮くんに急かされて、控室に置いてきたバイオリンを渋々取りに行った。
「♪~♪♪~」
スキップ混じりに控室まで行き、扉を開けた。
「…!?」
「!!」
え…だ、誰!?
誰もいるはずのないそこに、なぜか人影。
驚いて声も出ずに立ちつくすあたし。
「チッ……」
小さく舌打ちが聞こえたかと思えば、人影は突進してくる。
そしてその手には……キラリと光るものが握られていた。
「きゃああーーっ!」
―ドンッ
思いっきりぶつかられて思わず後ろに倒れ込んだ。
「…ったたた……」
あれ…刺されてないし…。
よかったあ…。

