「なもん一回で十分覚えるし」
わお。
かっくんすごおい。
「わたたっ」
感動している間に自動ドアは閉まり始め、大慌てで飛び込んだ。
…ってもうえれべーたーに!? かっくん待ってよ~…。
「かっくーんっ」
「早くしろ」
とたたたたっと走ってかっくんの待つエレベーターの…。
「はっ……」
「あ…」
きゃわ~~! こっ、こける。
ああ…。あたしの人生短かった。父様ごめんなさい。娘は娘は…っ!
「……ん?」
「ったく…。この俺を走らすんじゃねぇよ」
ため息をつきながらそう言う彼の胸に、あたしは抱き留められていた。
「かっくん…」
じゅうたんに足の先を引っ掛けたあたしは、思いっきり前のめりに転びそうになり、人生を諦めた!
が、次に目を開けたときそこはなんと!
「きゃあああーっ!!」
「っ……るせぇ…」

