帰り道。


あたしは家路をセト ハルキと肩を並べて歩いていた。



保健室で泣きじゃくるあたしに、セト ハルキがカバンを持って、「帰るぞ。」って言って手を差し伸べたんだ。

見上げると、「ひでぇ顔。」って笑われたけど。




学校を出ても、公園を過ぎても、あたしたちの間に会話はない。


何も話したくない、と始終俯いているあたしの気持ちを察してくれてるんだろう。


いつもは爽司と肩を並べて、世間話なんかしたりして、歩くこの帰り道。

でもあたしの隣にいるのは爽司じゃない。


あたしは、爽司を裏切ったんだ。

″最低″って言われたあたし...



止まっていた涙が再び溢れそうになる。


あれだけ泣いたのに、涙は枯れることを知らない。



「......っ...うぅ...」




情けないよ。


こんなあたし、大っ嫌いだよ...。