「...はぁ。」



ため息が出る。



ただ好きなだけなのに。

一緒にいたい、それだけなのに。

必死に叶えた初恋なのに。



なんでこんなことされなきゃなんないの。



もう、爽司と付き合ってることを良く思ってない人の仕業に決定。


だって、あたし...

人の恨みを買うほど、人と関わんないし。

極度の人見知りだから。

それに加えてかなりのビビりでヘタレ。


いつもいる子は留美やさくら。


人の彼氏をとったー!とかナイし。






あたしはベッドの上で痛むひざを抱えた。



みっともないけど、泣いちゃいそう。



さっきまで、いやがらせになんか負けない!って強気だったクセにね。


あたしは大体、肉体的痛みに弱いんだよね...。





「...っ...っふ...」



顔をうずめると、涙があふれた。




爽司、今すぐ会いたいよ。


今爽司が来てくれたら...

「大丈夫か?」って背中を擦ってくれたなら...

抱きしめてくれたなら...


頑張ろう、って思えるかもしれないのに。



爽司は、先輩で。


学校で爽司を偶然見ることは滅多にないし。

爽司が今どこで何を思ってるのかもわかんない。


あたしのこと、考えてくれてるかな?



「...ふっ...っうう...」




ダメだ。


弱るとマイナス思考ばっかしのあたしの心。


情けない。


あたしは弱い。





心を埋め尽くす孤独感。




...寂しいよ、爽司。