ミドリ先輩の目線をたどると、

さっき登校してきたのか、眠そうな顔でこっちに向かってくる市崎先輩。


無造作にセットされた頭のてっぺんのあたりがちょいっとハネてる。


寝癖かな? かわいいすぎる~っ!




「おはよ~、爽司。」


「はよ。」



ミドリ先輩のあいさつに応える市崎先輩。


あたしも..



「市崎先輩っ。おはようございますっ。」


「...はよ。」





あれぇ?


市崎先輩、いつもと変わんない...


いつも適当に返されるけど、彼女だからもっと違う感じなのかな~、と期待してたんだけど...


市崎先輩はあたしの横をすっと通り過ぎると、2-Aに入っていった。



あ、ミドリ先輩と同じクラスなんだなー...







ってアレ?