「...何、その顔...気持ち悪いわよ。」









翌日、貸してもらったカーディガンを返しに、ミドリ先輩のクラスの2-Aに来たあたし。



サーモンピンクのカーディガンを受け取りながら開口一番に発したミドリ先輩の言葉。


だってだってだって...



「あんた人生で一番幸せって顔してるわね。」





そうですそうですっ。


幸せすぎるんだもんっ!





昨日9か月もの間追いかけ続けた市崎先輩から、まさかのキス&告白!

ミドリ先輩には帰宅してメールで一番にお知らせしてあげた。


夜はもう嬉しすぎて嬉しすぎて、明日が楽しみすぎてあんまり寝付けなかった。

けれど気分はサイコー!絶好調!


そんなアホ全開なあたしを見て、ミドリ先輩は「呆れた...」と薄ら笑いを浮かべた。



「ミドリ先輩っ!ミドリ先輩にはもう、ものすごっく感謝してますっ。」



あ~、口角が下がらないっ!

あたしはばかみたいに敬礼のポーズをとった。




「ふんっ。感謝しなっ!」


ミドリ先輩は誇らしげ。

あたしのことばかにしてるけど、ミドリ先輩も結構ばかだよ。(笑)






「あ、噂をすれば。爽司じゃない。」