「...お茶で良かった?」


「あ、うん。ありがとう...。」



すぐに話題を変えた爽司。


写真の女の人は誰?

なんて、聞けるはずもなかった。



「そ、爽司って本読まないんだね?」



部屋に流れる沈黙が痛くて、無理矢理話題を作った。



「...ああ。読んでる暇ねぇから。」


「そうなんだ。あたしは小説好きで、家にいっぱい小説あってねっ。最近は、あんまり良い小説なくて困って......っ...。」




必死に沈黙になるまいと喋っていると、床に押し倒された。




「...っ...爽司?」



突然だったから、背中がジンジンと痛い。


まさか押し倒されるとは思っていなくて、震えてしまう手足。



しばらく静止した後、やわらかなキスが降ってきた。