――ああ、今日も素敵!




太陽に照らされて光る汗。

タオルで拭うそのしぐさ。

程よく筋肉のついたそのカラダ...





「おい、何見てんだよ。」




怒った顔もす・て・き!






「市崎先輩!さっきナイスシュートでしたねっ。」




とととっと駆け寄ると、あからさまに眉間にしわを寄せるのは



あたしの愛しの市崎 爽司先輩っ!



バスケ部のエース&部長もやっちゃってて、運動神経の良さ&リーダー性もバッチシ。

おまけに容姿端麗、頭脳明晰。

おまけにおまけにクールで無口で、時々発する言葉が結構ヒドイから『氷のプリンス』って呼ばれてるの。

あ、ちなみにあたしはバスケ部のマネージャーの柚木 るい。


市崎先輩に恋する女子高校生。




「そりゃ、どーも...

ボール磨いて来いよ。」



手に持っていたボールをひょいと渡すと体育館に戻っていく先輩。


こんな俺様な先輩も好き!



「せんぱーい。頑張ってくださいね!

今日も大好きですー!」



「………………」



こんな感じで毎日告白するんだけど...


いっつもスルーで、

あたしのことどう思ってるんだろう...



一年の始めからバスケ部マネになって、先輩に恋して、告白も何回もしてるのに、いつも「はいはい」とか「うるせぇ」とかスルーして応えてくれない先輩!




あたしにこんな扱いする先輩だけど


やっぱりあたしは、


先輩が好き!なんだよねぇ...