「ねぇ。名前なんて言うの?」
肘を付き、頭を手の上に乗せながら彼女は言う。
「君が教えてくれたら教えるよ。」
そう簡単には教えない。
「アタシの名前ー?んー...何だろうね」
からかって一口カクテルを飲む彼女に俺は一つ呟いた。
「じゃぁ君はVenus。夜の一際輝く存在だから」
甘い口説き文句にVenusは、立ち上がり俺の頬に手を当てkissを一つ落とした。
「じゃぁ貴方はhunterね。Venusを必死で落とそうとしてるの」
ギュッと抱き付いてきた。
「気付かれた?」
さすがVenusは勘が鋭い。
腰に手を回す。
「簡単過ぎるけど...貴方なら良いわ」
無邪気な笑顔に、また一つ体がゾクッとする。
「その言葉裏切らないよ」
隣の安美の事なんか完全に忘れて、
Venusの手を取り人混みの中に埋もれた。


