―――1時すぎ。 仕事が一段落して、社員食堂に向かおうと席を立ったとき、 「ひ〜ろと!」 声がした方を見ると、そこには隣の部署の中沢礼香(なかざわ れいか)が手を振りながら立っていた。 「何?」 「ねぇね!今からお昼だったらさあ、一緒に食べない?」 「…いいけど」 別に断る理由もないから、渋々そう答えた俺に対し、妙に笑顔の礼香。