母親参上

送ってもらってきた彼は、とてもつらそうだった。
「ほんま、移してたらごめんね。」
「いや、なるときはなるし、平気やで。ほんでも、寝る時まで元気そうやったのに…。」
そんなもんだ。
子供は楽しい事があると、少々しんどくても遊んでしまうのよね…。
「ありがとうございました。」
母は何度もお礼を言って、その足で小児科に向かった。

予約診療は、人気のある病院ならではなのか、とても助かる。
しかし、そうは言っても、多少は待たされるけど…。

診療結果はみごとにインフルエンザ。
検査は至って簡単だが、とても苦痛だ。鼻の粘膜を、長い綿棒でとるのだが、これがとっても痛い。母も経験ありだから、気持ちはすごく分かる。彼はひ～ひ～言いながら、必死に耐えていた。

薬をもらって、帰宅。治りかけの妹と横ならびで寝かせた。

薬ってすごいね。
近年インフルエンザの薬には過敏にならざる得ない事故なんかも耳にするけど、んなこと言ってられませ～ん！てな感じで与えた。何も問題なく、良くなるのが目に見えて分かるほどだった。

問題は、その後に起こったのだ。