母親参上

この病院は、完全看護ではないので、みな、子供一人に一人の家族が付き添う形になる。
もちろん、寝起きを共にするということになる。しかし、親にちゃんとベッドがある訳でなく、一つのベッドに、患者である子供とその親が一緒に寝てるのである。

さすがに、小3の息子と、そういった形で寝るのは、キツイと思ったのだろう、簡易ベッドを看護師さんが持ってきてくれた。

「ありがとうございます。」

母は礼を言ったが、ちゃんと眠れるだろうかと、少し心配だった。

旦那とおじいちゃんは、翌日も仕事だと言うこともあり、星太も眠っているので、帰ってもらった。

消灯時間も過ぎていたし、さすがに、朝、小児科に行った時から、ずっと気が休まらなかった私も、どっと疲れを感じていた。