母親参上

旦那が丁度家の近くまで帰ってきてたので、娘たちをおばあちゃんに頼んで、二人でまた病院に向かった。
入れ違いで、先に出発していた、おじいちゃんと病院のロビーで合流した。ギリギリ2時間以内に戻ることができた。

「なんや、えらい事になったな。」

ポソッと、おじいちゃんが言った。

始まりがインフルエンザじゃなかったら、母だって、素人ながらも盲腸を疑っただろう。

始まりがインフルエンザじゃなかったら、検査にこんなに時間がかからなかったかも知れない。

そして現実は、今、手術真っ最中の息子の、早期回復を願うばかりだった。

時間は、先生の言われた、2時間をとうに回っていた。