しかし、 バックの中というのは居心地が悪い。 携帯やら財布やらがやたらにガタガタと動き始める。 ……キキッ 「着いたわよ」 「うわ〜っっ!すごいっ!!」 俺には千夜と亜実の声の情報しかない。 どうやら目的地には無事に着いたようだ。 効き目がきれるまで、あと二十分弱。 無事に船の中に入れますように…… そう強く祈った。