「お兄ちゃんのばかぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」




案の定、俺はアミダでも運から見放されたのである。

「なんだよ、いきなり」

亜実が事務所を出て行ってからのことだった。
大きな声を上げる妹に俺自身も驚いた。

「どうして、いつもそうなの!!!」

「じゃんけんじゃなくてアミダにしたことか?」

「もう!!そんなことどっちだっていいの!!私が言いたいのは、どうして亜実さんに『一緒に行こう』って言わないのかってこと!!あんだけ私が行くのを遠慮してた意味が全然分かってない!!」

なんで俺が亜実と一緒に……

「亜実さんはねぇ!お兄ちゃんを誘いに来たんだよ!でも私が居たからこんなことになっちゃって……」

「そんなの、お前の勝手な想像だろ。本当にどっちでもよかったのかもしれないしさ。それに俺は負けたわけだしな。行く権利はお前にある!」

今日は特に仕事もないし、テレビでも見てるかな。

「……こんなのって……よ~し!!こうなったら意地でも私はお兄ちゃんを連れて行く!!」

「って言っても招待券は二枚しかないんだろ?」

思いっきりいや~な予感がするんですけど。



「フフフ……私にお任せあれ!!」