「姫華なら帰ったよ。」
わたしはなるべく落ち着いて聞こえるような喋った。
「でも、俺朝川には会わなかったぜ。」
そうか!姫華も魔法で帰ったんだった。
…と言うことは、大祐は姫華に会わないんだ
しかも、屋上の出口は1つ。
何が何でも、姫華と大祐は出会うはず
な、なんて言おう?
「えっと…………も、もともと姫華は居なかったのよ!!」
「はあ?」
さすがに今のは通じないか…
でも、言っちゃったし………
「じゃあ、あの話し声はなんだよ」
なんで、こんなにしつこいの!?
なんか、いい口実は………
「わ、わたし練習してたの!!えっと、えっと、え……」
「え?」
「えええ………演技の練習!!そう!!演技の練習してたのよ!!あはははっ」
ふぅ~
なんとか、誤魔化せた
「よしっ!!じゃあ俺が見てやるよ。」
げっ
まさか
嘘でしょ
演技の練習なんて嘘に決まってるでしょ!!
