そして尚とは
席が隣同士。
「あぁーぁ。
なんで隣が美音なんだろ…」
と独り言のように
呟く尚。
「私だってヤダよ」
プイッと尚とは逆方向に
向いた。
「……ほんと可愛くねーな」
ズキッ――――
胸が苦しくなった。
君に
そんな事言われたら
悲しすぎて泣いちゃうよ
「か、可愛くないもん」
正直じゃない私は
尚と目も合わせずに言った。
ほんとはね?
君に可愛いって
言ってほしい……
側にいてほしい……
好きになってほしい……
大好き。
すごく大好きなの。
君に伝えたい事、
いっぱい あるんだよ?
どうして……
私は素直になれないのかな…