「海。」
言葉じゃない言葉のように呟いた。
「そう。
愛は“海が見たい”って、言っ てた。
ちょっとは思い出してくれた?」
知らない間に落ちていた視線を上げると彼が立っていた。
「ちょっとだけね。」
“何だよ、それ”と言って、私にバースデーカードの束を見せてくれた。
ピンク色の表紙には“おたんじょうびおめでとう”と大きく書かれている。
表紙をめくると、まず簡単なプロフィールがあった。
先生が書いたと思われる字がきちんと整列している。
小森 ユウ
平成2年4月27日生まれ
どうやら彼は春生まれのようだ。
だから、表紙が桜のピンク色なんだ。
「四月生まれなんだ。
冬生まれだと思ってた。」
「どうして?」
「インスピレーション。」
“真似したぁー”と彼は口を尖らせている。
好きな食べ物 いちごのショートケーキとハンバーグ
嫌いな食べ物 ピーマン
「子供かよ。」
あまりにも典型的な子供がそこに表れていて、思わず、ツッコんでしまった。
まぁ、当たり前だけどさ。
.
言葉じゃない言葉のように呟いた。
「そう。
愛は“海が見たい”って、言っ てた。
ちょっとは思い出してくれた?」
知らない間に落ちていた視線を上げると彼が立っていた。
「ちょっとだけね。」
“何だよ、それ”と言って、私にバースデーカードの束を見せてくれた。
ピンク色の表紙には“おたんじょうびおめでとう”と大きく書かれている。
表紙をめくると、まず簡単なプロフィールがあった。
先生が書いたと思われる字がきちんと整列している。
小森 ユウ
平成2年4月27日生まれ
どうやら彼は春生まれのようだ。
だから、表紙が桜のピンク色なんだ。
「四月生まれなんだ。
冬生まれだと思ってた。」
「どうして?」
「インスピレーション。」
“真似したぁー”と彼は口を尖らせている。
好きな食べ物 いちごのショートケーキとハンバーグ
嫌いな食べ物 ピーマン
「子供かよ。」
あまりにも典型的な子供がそこに表れていて、思わず、ツッコんでしまった。
まぁ、当たり前だけどさ。
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