太陽にブレスレットを翳してみた。

冬の光はどこか柔らかくて、チャームが優しい光って見える。



「気に入った?」


彼は私を覗き込むように言った。


「高かったけど、平気?」

「答えになってないよ。
 感想くらい聞かせてよ。」


「ありがとう。
 ちょっとずつ気に入ってきた。」


顔なんて、見れなかった。

また、あの瞳に見透かされる気がしてならなかったから。


返事の代わりに小さく頷いていた。




冬は夜が来るのが早い。

まだ四時過ぎだというのにもう空がオレンジ色に染まりかけている。

彼の横顔もオレンジ色になりかけている。



あーあ、また見とれそう。





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