Sleeping dream

「じゃあさ、そろそろ私、帰るよ 。
 マユちゃんに見つかったら、怒 られちゃうから。」


「本当、ごめん。
 準備してくるからさ、ちょっと 待ってて。
 一緒に出よ。」


私が彼に“分かった。”と、言うと、彼は自分の部屋に行ってしまった。



本当はこの時間がもっと続けばいいと思った。



もっと、色んな事を話したい。

もっと、色んな事で笑い合いたい。

もっと、色んな彼を知りたい。

もっと、色んな私を知ってほしい。



時間は長くなかったけど、彼と話せたことがただ単純に楽しかった。


それだけだったのに。


時間は残酷だ。





「お待たせー。
 愛ちゃん、行こっか。」

私は彼に“うん”と、頷いた。