Sleeping dream

いつもはチャラけてばかりのケンだけど、きっと彼なりの精一杯の愛情表現なのだろう。


ぎこちない笑顔も素敵に見える。


「あのさ、そ、それは愛の告白っ てやつ?」


レナは赤くなった頬を両手で押さえている。


「そう。」


急に真剣な表情になった。

男の顔になっていた。


レナは照れ隠しに髪を耳にかけた。


キラリと光る三日月のピアスが揺れている。


「まさかまさかのお持ち帰りか!?」


「ちょっと、ナオト!!」


私はナオトの言葉をぴしゃりとはねつけた。


ナオトのおふざけのおかげなのか、

レナは伏し目がちに笑った。


「ケンがもう少し大人の男になっ てくれたら、考えたげるぅ♪」


レナはケンに向かって、そう言うと、彼の鼻を人差し指で押した。


「痛ってぇなー。」


レナはケンの間抜けな姿に向かって、笑いながら、言った。


「そんなんじゃ、あたしの彼氏は 難しいかな?」


「何だよ、人が勇気を振り絞った のに。」


「はいはい。
 ありがとね、ケン。
 ホントに嬉しかったよ。」





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