私の敵はチビ会長





あたしの消え入りそうな声は、全然といって言いほど響かなくて…



もし会長だったらいいなという期待を込めた呟き





こからじゃ見えない水タンクの裏でまだガサガサと音が聞こえてくる



ふらつきながら立ち上がってその方向をじっと見つめる





会長…?

会長まだいるの?




淡い期待を持ちながらあたしは水タンクにそっと忍びよっていく



音もたてずに近寄ったからその人は気づいてない





え…


その無防備にあたしに背を向けてる人物を見た瞬間、

どうしようもなく、苦しくて切なくて泣けてくる




見間違えるわけない




あたしの大好きな甘い香を漂わせて、


小柄でも大人な雰囲気をかもしだし、飴をカランと美味しそうに舐めている





胸は不思議と痛くならず、

心拍数もあまり変わらない


その姿を目におさめることに夢中になり感情もなにもない





だけど…



こういう時に流れる涙が…



嬉し涙だよね






会いたかったよ、



会長