バンッ
学校の屋上の扉を壊れると思うぐらい乱暴に開ける
その瞬間、冷たい風があたしを突き抜けて悪寒がした
…会長?
どこ?
荒い息遣いだけのように聞こえるほど屋上は静まりかえっていた
それと同時に人の気配もしない…
会長、来てるの?
ううん
絶対来てる!信じよう
でも信じたところで屋上にはあたし以外人っ子一人いない状況は変わりない
辺りをくまなく探したけど会長らしき人は誰もいなかった
…会長…
遅くなってごめんね
会長はずっとここであたしが来るの待っててくれたの?
遅くなっちゃったけど…
あたしもね、話したいことできたんだ
だからお願い、
出てきて
屋上の床にうずくまり痛む胸を押さえ付ける
まだいるかも知れないのに…
もう手遅れと諦めてる自分がいて、それが胸の痛みとなって現れるのが嫌
痛まないでよ。
苦しくならないでよ、
あたしが…
自分が悪いんだよ
大声をたてて泣きだしそうになったとき、
ガタンと屋上に設置されてる水タンクの上のスペースから音がした
ビクッと強張る身体だったけど、その方向にゆっくり視線を合わせた
もしかして…
ううん、だけど…
『……か、いちょ?』



