私の敵はチビ会長







龍而に手を引かれてあたしはベンチから腰をあげる




電車はもう来てて、まるであたし達がのるを待ってるかのよう










…これに乗れば、1時間は帰ってこれない…



乗ったら会長の約束を守れない












でも最初から約束なんてしてないわけだし…





またいつか…











会長の気持ち、聞けるよね?





















『ほら、早くしないとっ』
『…ごめんね、いま行く』





電車がでないか焦ってる龍而がまだホームにいるあたしを急かす




あたしは先に乗ってて言って、龍而だけ先に乗せた





龍而に叫ばれてもベンチからあたしは動かない








行かなくちゃ行けないのに…





身体が動かない









『志穂っ!!』








分かってる



あたしも早く行きたいよ?




でも、動かないんだもん










あたしは龍而が電車から叫んでるなかチラッと時計を見る






5時30分





さすがに…





待ってないよね
















『志穂っ!!どうした!?』






龍而が電車から出ようとするからあたしは大声をだして、龍而を止める






時間を見て、もう決心がついたから…







『待って!!いま、行くから…っ』

『……分かった』









なぜか急に軽くなった身体を引きずるようにして電車に向かって歩く




もう、電車は発車寸前











行こう…