私の敵はチビ会長







『きついなあんちゃん。こういうのに惚れるんだよな世の中の奴らは!!おかしくてしゃあねぇ』




龍而の手を振り払いながらおじさんは乱れた残り少ない毛を丁寧に直した



そして、龍而に敵意剥き出しで世の中に対する不満を暴露するんだ…







おじさん。



おじさんがモテないのは髪の毛のせいじゃないから安心して




喋りながら髪をずっといじくってるおじさんに暖かい目を向ける









永遠と続くおじさん論に飽き飽きした顔を見せる龍而


あたしはバカっぽくて面白いと思うけど龍而は違うらしい





露骨に嫌な顔をしておじさんの前に置いたお金を突き出す







『おっちゃんもう一個でいいから作ってくれって!』

『はんっ一個を2人で分けるんかい!!…いいのぉ』

『いいから作れ!!』






龍而に怒鳴られて渋々奥に入ってくおじさん


あたしはおじさんの背中を見送りながら近くの椅子に腰を下ろした









『ごめんな、なんか絡まれて。』

『いいよ!!面白かったし、龍而とおじさん♪』

『…ん。志穂が面白いと思ってくれたらいいや』




あたしに頬杖をついて微笑む


その顔は幸せに満ちていてこっちも嬉しくなる




dbyyのときと同じ向かい合わせだったけど、


いまは距離がものすごく近い



まるっきりプラスチックって分からるテーブルは小さくて顔と顔がいちいち近い…






なんでここ、こんなに近いの!?


こんなのなんの理由もなくドキドキしちゃうじゃん!!






緊張してきた身体をほぐそうと空を見たとき


あることに気づいた












なんか…



学園祭を思い出すなぁ