『…んッ!!…くっくるし!!』
『あ…悪い。』
『あ…じゃないッ!!なに!?いきなり!!』
『静かにしろよな…。空気読め』
志穂に視線を合わせず、あの声がしたほうをじっと見て言う
まだ声は聞こえてる
志穂に聞こえてないだけいいけど、時間の問題だな
『…ボソ…なんで…くるかな…』
『は?なんか言った?』
『いえ、なにも言っておりません。それより、帰れ』
俺の言葉に目を見開いて驚く志穂を尻目に、俺は無視を決め込んだ。
はやく帰ってもらわなきゃ困る…
『…っぁ…』
相変わらず続く、その声に俺は眉をひそめた
しかもだんだんヒートアップしてるよう。
俺は目を細めてから黙ってる志穂のほうを向く
こんなとこ見せたくないという思いを持って
『…はやく帰…れ?…志穂?』
一瞬で目を逸らそうと振り返った俺は途端に目を見張った。
そこには声を押し殺して泣いている志穂の姿
口を手で覆って俯いてる
俺が名前を呼んでも顔を上げようとしない志穂の手を掴み引き上げた
『ッ!?』
『…志穂、…なんで泣いてんの?』
困惑を隠し切れず驚いている志穂にてきるだけ優しく静かに聞く。
手も強く握ってたのを少し弱めた
俺と目が合った志穂は顔を背ける
俺はそれを黙って見てたけど手から伝わってくる震えにいてもたってもいられなくなった



