私の敵はチビ会長





『…そ。それがおまえの本心?』

『……ち、がう』

『…いいよ。俺もお節介だな。……俺は、進とか郁達の手伝いで時々来てるだけ…今日は、』

『…ごめん。』




あたしは会長の言葉を掻き消してスタッフルームから飛び出した


自分への苛立ちに耐え切れなくなったんだ



会長の寂しげな顔が脳裏に焼き付いて離れない



…あたし、なにしてるんだろ

会長傷つけただけじゃん



ただ、あたしは言うだけ言って会長の声には耳をかさず怖くて逃げただけ


こんなの、ただの臆病者だよ…









会長のもとに戻る勇気もなくて、あたしは店内に戻り裏方を手伝った


接客に行かなかったのも、会長に鉢合わせするのが怖いから



われながら呆れる…。

なにがしたいんだか…





『お疲れ様でした♪明日は休みですので、あさって来て下さい♪』


康晴さんにお見送りしてもらって、もうすっかり暗くなった夜の道を沙織と並んで帰る



バイトが気に入ったらしい沙織はご機嫌でよく喋る

あたしはそんな沙織に相槌だけを送っていた



会長、怒ってるのかな…

あたしのこと嫌いになったよね…


ジャケット…どうしよう?




すると後ろからチャリンというベルみたいな音が聞こえてきた


とっさに引かれる!!と、おもったあたしは大袈裟に避ける




でも、それは自転車で乗っていたのは…


郁さんだった