私の敵はチビ会長





や、やばい…。

ここなら誰も知らないと思ってたのに…


なんで知ってんの!!



昔のことバラされたら、またみんなから怖がられて避けられちゃう


それに…会長の耳に入ったら…



背筋がゾッとするのを感じる




隣を見ると、沙織も同じようなことを考えてるのか汗がすごい




『まぁー安心してよ。誰にも言わないいから♪でも…条件があるけど。』

『な、なによぉ?条件って…』



沙織も強気な態度を失い眉を潜めてる



ニヤと口元を上げたクルみちゃんは思いもよらない一言をだしてきた




『さっきのこと…亜姑に黙っといて。』

『はい?』



さっきのって…はなちゃんのこと?


あたしはもっと重いことを要求されるかとおもってたからちょっと拍子抜け



クルみちゃんはなにも理解していないあたしたちに『はー』とため息を付くとポリポリとめんどくさそうに頭をかいた




『亜姑…けっこう責任感強いからさ?また自分のせいって落ち込まれても困るし、だから…』



あー…。

そういうこと。



『そんなの元から言わないよ!!言うつもりなんてなかったし。亜姑の性格、あたしも少し知ってるから…。』





亜姑は、


強い心の持ち主で

いつも笑顔で笑ってるけど本当は傷つきやすくて

優しくて、人のことを一番に考えて…


おまけに人を暖かくしちゃう


そんな力をもった人




『そう…じゃあよかった。』



そう言うと安心したように笑った


それはままでに見たことのないような優しい笑顔




ん…?

やっぱりどこかで、見たことがあるような…