私の敵はチビ会長





あたしはその子を見て驚いて目を見開いた



だって…

その子は…




『あのときの子っ!!?』

『ふんっそうよ。』



文化祭のとき、会長が好きって言っていろいろ話したあの子


そのときあたしは会長のことが好きだって自覚することが出来たんだ




でも、なんで…あの子が?




『コラぁっ!!あんた全然反省してないわね!?』

『あったりまえでしょ!?その女が悪いんだから。』



そう言ってあごであたしに目線を向けふんっとそっぽを向いてしまった




ええっ!?

あたしがなんかしたの?


確かに、前電話でなにかやられる的なことは予告されてたけど…

まさか…あれっ!??




『…ねぇ〜なにさっきから騒いでんのよ?って…はな。なにしてんの?』

『え…はな?』

『あーっ!!くるみん!!助けてー!?』



あたし達の会話が気になってきたクルみちゃんは縛られた女の子を見るとそう呟いた


そして、女の子もくるみちゃんを見るとパァーーーと明るくなり茶色のきれいな髪を揺らして騒ぎ出す



面倒臭そうにはなと呼ばれるあの子の前にヤンキー座りで腰を下ろしたクルみちゃん



『はなー。しばらく見ないと思ったらこんなとこにいたの?』

『ち、違うよ!?ちゃんと家にいたけど、帰りたくなくなって…』

『へぇー?はなって嘘つきだね。お姉ちゃん嘘つき大嫌いなんだけど?』

『ヒィっ…ごめんってくるみん!!』



クルみちゃんがはなちゃんにすこし首を傾けて覗き込むようになにかを呟いてる


それはそれは怖くて…

はなちゃんの顔色がどんどん悪くなっていくんだ



なんていうか…声のトーンが低くなって心臓に直接語りかけるようなゾッとするんだ