<志穂>
いまあたしは生徒会室にいる
なんか成り行きでここにつれてこられ…
いま成り行きで生徒会に入ることになった
いやいや…。意味わかんない…
目の前にはあたしを無理からに生徒会にいれた男がいる
そして…またの名をあたしが腕を折った男…
『だから詐欺じゃねぇよ!!いい加減にしろよ!?』
なんか電話して詐欺と間違われてるみたい…。
電話ごしにつっこんでる
ほんとバカだな…
あたし達はまだ会って数時間だけど…あたしはこいつが苦手になった
人のペースを簡単に乱してくる
それだけこいつの一言の存在がおおきいんだろう…。
特にあたしは乱される
『だから…あたらしい奴が俺の代理ではいったんだって!!』
『無理やりね?』
『違うっつうの…。俺は骨折したんだって』
無視かい…。
電話に必死になってあたしの声なんてまったく聞こえてない…
あいつが話すたびに無造作にせっとされている黒い髪がゆれる
それがあまりにも自然と綺麗に揺れるもんだからあたしは魅入ってしまう
…な、なにやってんのあたし!?
これじゃあ変人じゃん!!
『…わかったか?…あぁ。じゃあ明日』
『終わった?』
『ん、まあ』
ニッコリと無邪気な笑顔をあたしに向けたあいつはコーヒーを飲んで『まずっ』と言い捨てている
飲まなきゃいいじゃん…。
脅かすためにいれたコーヒー…
まさか嫌いなんておもわなかった…
あたしはちょっと熱い顔を手で覆いながらソファーに座り込んだ



