私の敵はチビ会長






『亜姑ーっ!!メシくお!?』

『えっう、うん!!ありがとう!!じゃあ…行くので…。』




藍川くんがきてくれたおかげで助かった…。




さっきからしつこく男の子に絡まれていて、抜け出そうにも力が強くて抜け出せなかったところ…




藍川くんは男の子女の子ともに人望が厚くて…



それにすっごくモテるから、藍川くんに誰も文句を言う人なんか誰もいない




だから、さっきの人も素直に行っちゃたんだ…







『なに?あれ。修也達と仲いいの?』

『ううん…絡まれちゃって…なにか悪いことでもしたかな私…?』

『うーん。してないと思うけどなぁ…?』




…悪いことしてなくても、これから人と接する時は気おつけよう…



意識がなくても不愉快にさせてるのかもしれないから




なんとなく重い足取りで、すっかり定番となってしまった屋上へと急ぐ




その途中、藍川くんが女の子に声を掛けられた



頬を恥ずかしそうに赤らめるその子はいかにも、藍川くんを好きって感じ。




なにか変な違和感が胸にあふれてくる




モヤモヤした、変な感じ



多分いい気はしてないと思う





やっぱり、どんな子でも笑顔で接する藍川くんは優しいのかな?



それは、それで嬉しいけど…





なんか複雑な気分です…。









『よ。わり。遅れた!!』

『ご、ごめんなさ…』

『謝ってないでしょそれ!!?いい加減にその遅れ癖直したら!!?』




ひィっ!!



びっくりした…。




私の言葉を遮って聞こえたのは葉月さんの怒鳴り声



顔に不機嫌マークが浮かびそうなほど、いらついてらっしゃる…。