私の敵はチビ会長








『亜姑、元気ないな?…嫌だった?』

『えっ…な、なにが!?』




藍川くんにあからさまにしゅんと落ち込まれて焦る私



な、なにか私悪いことしちゃった!?






『さっきの…お父さんの目の前で抱きついて…』




抱きつ…っ!!///



あっあのことか〜…///




少しほっとしたような思い出して恥ずかしいような…




なんとも言えない感情の中、そんなことを気にしてくれる藍川くんがとても愛おしい





ニコッと微笑むと大胆にも藍川くんの弱まりつつあった手を強く握りしめた







『全然嫌じゃないっ!!むしろ、う、嬉しかった///』




びっくりしていた藍川くんも私の顔を見て、笑ってくれた




とっても嬉しい











『あっ!!そうだ。』

『…?どうしたの?』

『…亜姑って、もう俺のもん?』

『へっ!?』

『お父さんにさっき許してもらったじゃん?だから…もう俺のもの?』





すっごく楽しそうに言う藍川くんは、


もう私がなんて言うか知ってるんだ





つないでた手が不意に離れる






え…









『つきあってください。亜姑!』

『っ!!///』






向かいあわせの告白




藍川くんの後ろで夕日が沈みかけてるのが見える







…こんな…嬉しいこと、ないよ





とてもきれいに光ったそれはまるで祝福でもしてくれるよう






もちろん…



答はきまってる








『はいっ!!』

『良かった!!』





私が答えた瞬間藍川くんがバッと抱きついてきたときにはびっくりしたけど、



私も藍川くんに答えるように藍川くんの背中に腕を回した





この幸せがずっと続けばいいのに…。



心のなかでずっとそう思っていた