『…来るわけっ…ヒック…ない…か…ウッ…』
泣いたところで、会長がくるわけじゃない
叫んだところで、誰かが助けてくれるわけない
分かってるのに…
涙が止まらない
悲しさと悔しさが無限にあふれてくる
1度のチャンスを…あたしは
無駄にしたんだ。
地面に崩れ落ちて、我慢せずに泣いた
土に触れた膝や足はヒンヤリと冷たくなってきて
あたしの体を冷やしていく
誰もいない中庭はあたしにとっても都合がいい
多分いまは授業がはじまってるから思いっきり泣ける
誰にも見られない…
『…ヒック…かいちょ…あっ…ウウ…会いたいよ〜っ…』
もう会えないのかな
そんな気がする
きっと会長は元カノを探してる
会うために
会ったらきっと…
もう戻ってこない
戻ってきたとしても、いつもの会長だったとしても
あたしは…いつもどおりじゃない
また、前みたいに戻れないくなる
前みたいに、言い合えない
あたしのことを見てくれなくなる
嫌だよ…。
やっぱり…嫌だ。
会いたいよ…
会長…。



