私の敵はチビ会長






『ハアハア…』




静かな中庭にあたしの荒い声だけが響く





確かに…



確かにここにいたのに…。




あたしが教室から駆け下りてきたときにはもうすでに





会長の姿がなかった





誰もいない







『ーっ!!』




嘘…



間に合わなかった…?





会長…もう、どこかに行っちゃった?





肩で息するあたしは周りをキョロキョロ見渡す



総てが色あせていくような景色を見ながらあたしはなにも言えなかった





さっきまでここに会長がいた




あたしがもうすこし早く気づいていれば、



会えたかもしれない






あたしがもうすこし早くこれれば、




会えたかもしれない






ううん。



きっと会えた





全部あたしのせい…。









『っ…ヒック…ウッ…や…だ…ウゥ…やだ、よ…。』







会長っー!!!!