『…で。なんでか分からないけど…恭哉、中学2年のときに分かれたらしいの。理由は分からないけど…ひどい別れかただったらしいよ?』
あたしの知らないことがどんどん明かされていく
それはあたしにとって知りたいことで、聞けて嬉しいはずなのに…
なんでだろ
いまは聞きたくなかったって思う
あたしの全く知らないところで起きている会長の過去
あたりまえだけど…
寂しく思う
会長の過去にあたしは…
いない…。
みんな欄さんとか優さんとか華月先輩も会長とどこかでつながってるのに、
あたしだけはつながってない
あたしだけ別次元にいるみたい…。
『…そんな悲しい顔しないでよ?』
『え…?』
水城さんの手があたしの頬をゆっくり撫でる
俯いていたあたしが顔を上げると悲しそうに微笑む
なんで…?
なんで、水城さんがそんな顔するの…
『私もね?これ調べたんだけど…聞いたときすっごく悲しくなった。なんだか私だけ取り残された感じに…』
水城さん…
水城さんの悲しそうな表情を見てるといたたまれなくなってあたしはそっと水城さんの袖を掴んだ
一瞬びっくりしたようにあたしを見たけどすぐに笑ってくれる
それが無性に嬉しくてあたしも笑顔を返す
『…私もね?日向とか花月さんとも仲良かったのよ?だから…余計に。…小出さんの気持ちはよく分かる!!つらいよね…小出さんすっごく仲いいもんね?』
『〜っ!!』
うん…
すっごく辛いよ
あたしも仲間に入れて欲しい
あたしをおいてかないでほしい



