私の敵はチビ会長






『ん?…鍵のことかな…』




蹲りそうな体をあげ、ケータイを取り出す



あたしはその受信者を見て唖然としてしまった





嘘…?



えっ…えぇっ!?





その受信者はあたしがいま一番会いたい人で



一番声が聞きたかった人だった






『〜っ!!か、会長…。』




心臓が急速に早くなっていく



本人が近くにいるわけでもないのに、ほほが赤くなっていき体中が熱を帯びる




会長から…メールがきた



嬉しい…



ただこの感情しかない




内容なんてどうでもいい。会長がメールをくれただけでも



すごく嬉しい








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from志穂
to恭哉
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今日は生徒会無しにしてごめんな
他のみんなにも後でちゃんと説明しとく。それと、俺明日学校かぜ休むから迷惑かけてごめんな
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謝罪と明日の欠席報告だけのメール



…内容関係なく嬉しいはずなのに…




なんでだろ?





『…うぅ…』




満足してない自分がいる



もっとほかのことを言ってほしかったって思ってる



クルみさんのことをちゃんと言って欲しかったって思う




ごめんなんて言ってほしくない…



謝らなくていい…。






ただ…安心できる言葉が欲しいだけ…。