それでも、うっとおしくなったその拳を手で押さえる
これで、ひとまず…
しかしそれはすぐに地獄へと変わっていく
『さ…さわ…』
『…何?』
真っ赤な顔で目を見開いてなにか言おうとしてる志穂…
でも…聞こえづらい…
『あたしに触るなぁ〜!!!』
ドッカーン!!!!!
俺は気づいたら宙を舞っていた…
その間は宇宙旅行でもしてるかんじで体が軽くかんじていた
だけど…
『痛った…』
地に着いた瞬間衝撃がはしった
あと…痛みも
体じゅうが痛くて一番痛いのが腕
『大丈夫!?』
志穂が俺の上に乗っているソファーをどかそうと走ってくる
大丈夫じゃねぇよ…
てか…どんだけ力あんだよ…
男を投げ飛ばすって…ありえねぇ…
その女はソファーをも軽々とどかし俺を引っ張り出す
『痛っ…』
引っ張られた俺の腕はすごい痛みをはしらせた
なんとなくだけど…ブラブラしてる?
『…その腕…』
志穂の赤かった顔を青ざめてく
…もしかして、
『『折れてる』』
…
…いやいやいや…
言ってみたけどやっぱないわ!!
確かめるように腕を揺らしてみる
『ッ!!』
言葉にならない悲鳴…
『なにやってんのっ!?』
俺のやってる行動とただならない悲鳴に気づいた志穂
無理矢理俺を止めた
後ろから両腕を抱える止めかたで…
それ…痛いんだけど…?
でも俺は止まらない



