-プルルルル
『…んっ』
…なに?
うるさいな
目を開けると天井があって見慣れた風景が広がっていく
ぼんやりとそれを見つめる間も音は絶え間なくなっている
ここ…あたしの部屋か…。
場所を理解してやっと音の根源であるケータイに手を伸ばす
『…電話。』
まだ寝ぼけていたのか相手を確認せずに通話ボタンを押す
耳に当てるとなにやら騒がしい
『…もしも』
[もしもしっ!?小出さん?]
うっさい…。
しかもこの声はどっかで聞いたことがある…
いい予感はしない
[小出さんでしょっ!?ちょっと話したいの!!]
『…はぁ。小出ですけど…誰ですか?』
[はぁ!?まさか忘れた?水城よ!!]
水城…?
名前は覚えてないけど
この偉そうな話方には覚えがある
たしか…あたしの誕生日にかけてきた
変な女
相手の正体がわかるとあたしの表情は一気に変わっていく
『水城さんが何のよう?』
[だーかーら!!話したいんだって!!]
『あたしは話したくない』
[なんですって!?いいから青葉公園に集合ね!!時間は8時]
-ブツッ
…切られた。
なに強制なの?
信じらんないっ!!
8時って…もう10分しかないじゃん!
ドタドタドタ
ケータイ片手に階段を駆け下り走り出す



