私の敵はチビ会長









え…?

元カノ?







『…う…うそ…だよね…?』

『…こんなときに嘘つかねぇよ…。』

『でもっ…』





受け止め切れないあたしを見つめる欄さんの目はまさしく真剣そのもの




だから…それが


本当なんだとわかってしまう






会長…彼女いたんだ…。



普通生きていたらあたりまえのことで、



むしろ会長ぐらいだったら何十人だってありえること






でも…



やっぱり嫉妬で心が埋め尽くされていくよう




すっごく悲しい…。






『…昔の話だよ。今じゃない…。』




欄さんが小さくつぶやいた



っ!!!



それは自分に言ってるのかあたしに言ってるのかわからなかったけど



悲しみがこもってることだけは分かった







『まぁ。その子については会長から直接聞いたほうがいいかもしんない。…じゃ俺が知ってるのはここまで!!』

『…。』

『…とにかくちゃんと話しろよ?』




あたしの頭をポンッと叩いてそのまま去っていってしまった欄さん



その背中を最後まで見送ってからあたしも静かに教室をでた





あたしが出て行くときの教室はまるでいまのあたしの心のように空っぽだった